12月19日(金)のニュース

八潮市道路陥没事故 救助活動に関する中間報告

 ことし1月、八潮市で起きた道路陥没事故を受け、今後、同じような災害が発生した場合の救助活動のあり方などについて検討する委員会は19日、これまでの会合をまとめた中間報告を行いました。

 ことし1月、八潮市で道路が陥没し、トラックが転落した事故では74歳の男性運転手が死亡したほか、崩落し続ける穴で救助隊員2人がけがをしました。

 検討委員会は大学教授や消防庁の職員など8人の有識者で構成されていて、これまで5回、会合を開いています。

 19日は、これまでの委員会についてまとめた中間報告書を、草加八潮消防組合の管理者である山川百合子草加市長と副管理者の大山忍八潮市長に手渡しました。

 検討委員会の永田尚三委員長は、事故当時の状況などを考えると穴への侵入方法など一連の救助活動に関して、「消防の判断はおおよそ妥当性を欠くものではなかった」と報告しました。

 また、救助の際に、崩落物が隊員2人に直撃し、負傷したことに関して、「穴の中で安全に作業できる安全活動範囲外と判明した際に侵入を中止すべきであったという意見があがった」と話しました。

 検討委員会の最終報告は来年1月に開催予定の第6回の会合で取りまとめられ、年度内に報告するとしています。

障害者向け施設 元施設長が着服 施設を行政処分

 県は、朝霞市の障害者向けグループホームで元施設長が入居者2人から現金1000万円あまりを着服したとして、施設を3か月の新規利用者受け入れ停止とする行政処分を行いました。

 処分を受けたのは、朝霞市の「AMANEKU朝霞溝沼」です。

 県・障害者支援課によりますと、「AMANEKU朝霞溝沼」の元施設長は、去年12月からことし6月にかけて入居者のキャッシュカードを使いおよそ986万円を引き出すなど入居者2人から現金およそ1148万円を着服していたということです。

 聞き取りに対し、元施設長は「遊興費に使った」と話しています。

 施設の運営会社「AMATUHI」は、入居者2人に着服金を全額返還したうえでことし8月に元施設長を懲戒解雇にしています。

 県は、今回の着服を受けて、施設に対して、来年2月1日から3か月、新規利用者の受け入れを停止する処分を行いました。

行田市 日本遺産コンサートin牧禎舎

 会場には美しい音色が響き渡りました。行田市にある日本遺産「牧禎舎」で19日、プロの演奏家によるコンサートが開かれました。

 コンサートは、足袋の生産で有名な行田市の魅力を広く発信しようと、昭和初期の足袋職人の住宅兼工場として1940年に建てられた「牧禎舎」を会場に行われました。

 はじめに、市の日本遺産推進協議会の会長を務める行田邦子市長が「これを機に、日本遺産のまち、足袋蔵のまち行田を知っていただき、楽しんでいただけたら」とあいさつしました。

 この後、日本フィルハーモニー交響楽団による演奏が行われ、モーツァルトの楽曲や「しゃぼん玉」、「兎のダンス」といった童謡のメドレーなどが披露されました。

 また、演奏中には昭和の行田市の街並みや田植えなどの風景が背景に映し出され、来場者は美しい音色と懐かしい風景を楽しんでいました。

睡眠導入剤女性に譲り渡す男性巡査部長停職1か月

 県内の複数の医療機関から2年以上にわたり睡眠導入剤の処方を受け、知人女性におよそ2万3000錠を譲り渡したとして、県警は、大宮西警察署の男性巡査部長を停職1か月の懲戒処分としました。

 男性巡査部長は「助けられるのは自分しかいないと思った」と話しているということです。

 懲戒処分を受けたのは、大宮西警察署地域課の男性巡査部長(56)です。

 県警によりますと、男性巡査部長は40代の知人女性から「睡眠導入剤が足りず眠れない。体調不良の自分に代わり薬をもらってきてほしい」と相談を受け、県内の複数の医療機関をのべ526回受診し、睡眠導入剤およそ2万3000錠を無償で譲り渡していたということです。

 男性巡査部長は「かわいそうだから助けてあげたい。助けられるのは自分しかいないという気持ちが強かった」と話しているということです。

 男性巡査部長は、19日、麻薬特例法違反の疑いでさいたま地検に書類送検され、自ら「巡査長」への降任を申し出ているということです。

 県警の斎藤克也首席監察官は「警察職員としてあるまじき行為であり、厳正に処分した。職員に対する指導教養を徹底し、再発防止に努めていきたい」とコメントしています。

川口市長選 元川口市議の矢野氏が出馬表明

 来年1月25日告示、2月1日に投開票が行われる川口市長選挙に、新人で元川口市議会議員の矢野由紀子氏が、無所属で出馬すると表明しました。

 石川県金沢市出身の矢野氏は62歳。2011年から川口市議会議員を3期12年務めました。

 共産党の推薦を受ける矢野氏は、「市民の願いとくらし第一の市民に温かい市政」など5つの基本政策を掲げ、物価高対策などに取り組み市民に負担をかけない市政を目指すとしています。

 また、外国人問題については、市が外国人と共存するための役割を果たしていくことが重要としたうえで、ゴミ捨てをはじめとした市のルールを周知徹底し、多文化共生を目指して日本語の習得をするためのサポート人材を手厚くしていくと主張しました。

ボートレース戸田 戸田中央メディックス埼玉と連携

 選手同士の交流などを通じて地域の活性化やスポーツの振興を目指そうと、ボートレース戸田とソフトボールチームの戸田中央メディックス埼玉が19日、包括連携協定を締結しました。

 締結式には、戸田ボートレース企業団の企業長を務める戸田市の菅原文仁市長と、県都市ボートレース企業団の企業長を務める羽生市の河田晃明市長、戸田中央メディックス埼玉の中村毅代表など9人が出席しました。

 会見で菅原市長は「スポーツを通じて世代を超えた交流が生まれ、若い人材が育ち地域により一層の活気が広がる未来を一緒に形にしていきたい」と挨拶しました。

 また、河田市長は「相互の集客を目的としたプロモーションの展開などを通じてそれぞれの魅力を高め、新たなファン層の拡大を目指したい」と意気込みを語りました。

 これを受けて中村代表は、来年が創部50年の節目の年になることに触れたうえで、「双方の新しい取り組みを実現して女性アスリートの活躍の場が広がることを期待している」と挨拶しました。

 両者は、来年1月18日にボートレース戸田で開催予定のバーチャル空間でボートを漕ぐ大会に合同チームで参加するほか、ソフトボール教室やトークショーなどを開いて地域を盛り上げていくということです。

12月定例県議会 補正予算など71議案可決

 12月定例県議会は19日、最終日を迎え、八潮市の道路陥没事故に伴う県道の復旧工事費など83億円余りを盛り込んだ補正予算など、71議案を可決するなどして閉会しました。

 本会議では、八潮市の道路陥没事故で下水をう回させるための仮排水管の撤去や、来年4月に供用を開始する予定の県道2車線の復旧費用など、83億9100万円の補正予算が全会一致で可決されました。

 事故を受け、災害級の事故発生時に、国に対して被災した自治体の財政負担の軽減を求める意見書案が議員提出され、全会一致で可決しています。

 また、物価高騰の影響を受ける生活者と事業者支援のため、LPガス料金や中小企業の光熱費の補助などを盛り込んだ750億円余りの一般会計補正予算も賛成多数で可決されました。

 一方、顧客や取引先から不当なクレームを受ける「カスタマーハラスメント」を防止するための条例案も賛成多数で可決しました。

 罰則はなく、カスハラ対策として優良な取り組みをした事業者を表彰する制度を都道府県で初めて規定し、来年7月1日に施行される予定です。

マリーゴールドの丘公園のイルミネーション

 青や白を基調にマリーゴールドの花をイメージした電飾に丘全体が彩られる「マリーゴールドの丘公園」のイルミネーションが行われています。

 7回目のことしは、去年よりも1万球多い15万球のライトで装飾されています。

 丘の上には、毎年恒例のスノードームをイメージしたイルミネーションが設置され、訪れた人たちが写真を撮ったり、きらびやかな電飾を観賞したりして楽しんでいました。

 また、ことしは光のトンネルの設置やイルミネーションに合わせた音楽が流れているほか、公園のシンボルである「希望の鐘」が装飾されています。

 マリーゴールドの丘公園のイルミネーションは、来月25日まで午後4時半から午後9時半まで点灯されています。

さいたま市議会 167億円余の補正予算可決

 さいたま市議会の12月定例会は19日、最終日を迎え、物価高対策などを盛り込んだ167億円余りの一般会計補正予算など、63議案を可決し閉会しました。

 補正予算には、国の重点支援地方交付金なども活用し、一般家庭などを対象に水道料金の基本料金を4か月分無料にするため30億5839万円を、さいたま市みんなのアプリを活用し還元率が50パーセントのプレミアム付きデジタル商品券を最大80万セット発行する23億6304万円を盛り込んでいます。

 また、通常の太陽光発電設備の設置が困難な公共施設に、フィルム型で設置が簡単なペロブスカイト太陽電池を国内で初めて導入するための事業におよそ3989万円を計上しました。

 このほか、市の職員による土地不正売却の問題を受け、清水市長の来月の給与を10パーセント減額する条例案が賛成多数で可決されています。

県立文書館企画展「北武蔵の剣術」

 江戸時代中期以降、現在の埼玉県にあたる北武蔵で剣術がさかんだったことを伝える企画展が、さいたま市浦和区の県立文書館で開かれています。

 文書館が「武術」を主なテーマに企画展を開くのは初めてで、剣術や剣道の歴史を伝える貴重な史料を展示しています。

 幕末三大流派のひとつ、「神道無念流」の免許皆伝の伝書は、流祖の福井兵右衛門から継承した戸賀崎熊太郎が、現在の羽生市にあたる埼玉郡砂山村出身で、弟子の1人である岡田重松に与えたものです。

 岡田はのちに、戸賀崎の道場を引き継いで「撃剣館」を開き、「練兵館」を創立した斎藤弥九郎や水戸藩士・藤田東湖などを育てました。

 また、明治時代後期、現在の本庄市にあたる児玉郡東富田村の武藤弥一郎から県会議員の飯塚岱蔵に宛てられたはがきには、東富田村で撃剣が流行していることを伝え、使っていない撃剣道具があれば借用したいと依頼しています。

 この企画展は、21日まで県立文書館で開かれています。

年末年始渋滞予測 上下線2日と3日ピーク見通し

 12月26日から来年1月4日までの年末年始の期間に県内を走る高速道路の渋滞は、上下線とも年始の2日と3日がピークになる見通しです。

 NEXCO東日本によりますと、下りの最大の渋滞は、東北道の羽生パーキングエリア付近を先頭に、1月2日午前11時ごろ25キロと予想されています。

 一方、Uターンによる上りの最大の渋滞は、東北道の加須インターチェンジ付近を先頭に、1月3日午後5時ごろ35キロと予想されています。

 NEXCO東日本は、混雑する日を避けた「分散利用」への協力を呼びかけています。