5月9日(木)のニュース

大野知事が性的少数者の支援を国に要望

 大野知事は性的少数者のさらなる支援を求め、内閣府の工藤副大臣に要望書を提出しました。

 大野知事は9日、内閣府を訪れ、工藤彰三副大臣に要望書を渡しました。

 要望書では、国が同性婚を認めないのは違憲と判断したことし3月の札幌高裁判決に触れ、同性パートナーが異性婚と比べて不利益を被らないよう、権利や身分に関する制度について、早急に真摯な議論と対応を求めています。

 さらに、性的少数者の偏見や差別をなくすために、性の多様性に関する国民の理解増進を図るよう求めています。

 県内では性的少数者を公的に認めるパートナーシップ制度が川口市を除いた62市町村で導入されています。

 県は、県営住宅の入居資格を同性パートナーの事実婚も加えるなど支援する一方、パートナーシップ制度は導入しておらず、大野知事は国が制度を整えるべきとの見解を示し、「先頭に立って国に要望していきたい」と話していました。

川口市で住宅火災 焼け跡から1人の遺体発見

 9日夕方、川口市で住宅1棟が全焼する火事があり、焼け跡から1人の遺体が発見されました。

 午後4時20分ごろ、川口市上青木西の小原修さん(66)の住宅から煙が出ていると近くに住む女性から110番通報がありました。

 火はおよそ1時間半後にほぼ消し止められましたが、木造2階建て住宅1棟が全焼し、焼け跡から1人の遺体が見つかりました。

 警察の調べによりますと、小原さんは1人暮らしとみられていて、火事のあと連絡がとれていないということです。

 警察は、見つかった遺体は小原さんとみて身元の確認を進めるとともに、出火原因などについて消防とともに詳しく調べることにしています。

越谷で高齢者2人が詐欺被害 計9200万円

 越谷市で70代の男性と80代の女性を狙った詐欺事件が発生しあわせておよそ9200万円をだまし取られました。

 警察によりますと、ことし2月、越谷市に住む72歳の男性の自宅に総務省の職員を名乗る男から「あなたの携帯電話から多数の詐欺メールが発信されている」と電話がありました。

 その後も、SNSを通じて警察官や検察官を名乗る男から「容疑者であるためあなたの全ての財産を確認する必要がある」と複数回にわたって連絡がありました。

 話を信じた男性は指示に従い、ことし2月から3月にかけてあわせて6回にわたり、男が指定した暗号試算ウォレットに5981万円相当を送金したということです。

 一方ことし3月、同じく越谷市に住む80歳の女性のスマートフォンに投資家を名乗る男から「投資でお金を稼ぐのは簡単」「利益も絶えず上昇します」とSNSを通じてメッセージが届きました。

 信じた女性は、ことし3月から4月にかけて9回にわたり指定された口座に送金し、あわせておよそ3231万円をだまし取られる被害にあいました。

 警察は、お金に関する電話は詐欺を疑い、相手の指示には従わず警察に相談するよう呼びかけています。

特殊詐欺撲滅キャンペーン

 県内の悪質な詐欺事件が後を絶たない中、県や県警は特殊詐欺被害防止の機運を高めようと、JR浦和駅前でキャンペーンを展開しました。

 キャンペーンでは、高齢者が特殊詐欺にあわないよう在宅の際は留守番電話を設定したり、通話録音など防犯機能付きの電話機を設置したりするよう呼びかけました。

 県警によりますと、去年の県内の特殊詐欺被害の件数は1336件で、前の年より51件減少しました。

 しかし被害額は30億9725万円と、前の年より1億7753万円増えていて、被害者の9割が65歳以上の高齢者だということです。

 県防犯・交通安全課山本雄太主幹は「特殊詐欺の被害にあった9割が、自宅の固定電話にかかってきたことがきっかけで、犯人と直接、会話してしまい被害にあっている現状がある。在宅時には、留守番電話設定をして犯人と会話をしないようにしてもらい、被害にあわないようにしてもらえればと思う」と話しています。

旧松原団地周辺活性化に向け連携協定締結

 高度成長期に建てられ、完成当初は「東洋一のマンモス団地」と呼ばれた旧松原団地周辺の活性化を進めるため、産学官による連携協定締結式が行われました。

 草加市と獨協大学それにUR都市機構の3者は、建物や設備の老朽化や住民の高齢化に対応するため、草加市松原1丁目から4丁目の総面積およそ54ヘクタールの敷地に、マンションの新設や団地内の公園などの再整備に取り組んできました。

 9日は新たに東武鉄道とトヨタホームの2者が加わり、連携協定を結びました。

 締結式で草加市の山川百合子市長は「手と手を結び、よりよい連携を図りながら地域価値の向上につなげたい」と述べました。

 まちづくりのコンセプトは多世代がつながり、学び、誰もが活き活きと暮らせる未来を育む「WELL BIND」です。

 協定には「多世代の共生およびコミュニティ活動の推進」など7つの項目が盛り込まれていて、ソフト面を充実させ地域の活性化を目指します。

埼大付属小学校で卒業生の芸人が特別授業

 お笑い芸人として活躍しているコンビが、母校である埼玉大学教育学部付属小学校で特別授業を開き、児童たちと交流を深めました。

 母校を訪ねたのは、お笑い芸人でプロの総合格闘家でもあるスピーディーハンターです。

 18年前に付属小学校を卒業したジョーさんは、相方のタイガーさんとともに6年生の児童を前に漫才を披露しました。

 漫才格闘家ならではの身体能力を生かしたネタで子どもたちの心をつかんだジョーさんは、目標を決めたら逆算して今やるべきことに取り組んでいることや、感謝の気持ちを忘れないなど芸人として大切にしていることを伝えました。

 このあと子どもたちは、格闘技を教わりながら交流を楽しんでいました。

入間市の中学校で茶摘み体験

 狭山茶の産地・入間市で、市内の中学生が茶摘みを体験しました。

 9日は入間市立上藤沢中学校の生徒と教職員合わせて400人以上が、青空の下、地域の生産者から借りて学校で管理している茶畑で茶摘みを行いました。

 上藤沢中学校は千利休が茶道の心得として説いた「和敬静寂」を校訓としていて、教育の一環として35年前から、全校生徒が参加して茶摘み体験を行っています。

 中には茶娘姿の生徒もいて、生徒たちは新芽をひとつひとつ丁寧に摘み取っていました。

 摘み取った茶葉は地元の工場で製茶したあと、生徒たちが袋詰めして、それぞれの家庭に配られるということです。

ルピナス見ごろ

 滑川町の国営武蔵丘陵森林公園では、色とりどりのおよそ4万本のルピナスが見ごろを迎えています。

 国営武蔵丘陵森林公園のこもれび花畑では紫やピンクなどのルピナスが、およそ2000平方メートルの敷地一面に咲いています。

 北アメリカ原産のルピナスは、小さな花が集まり塔のような形で咲くのが特徴です。

 フジに似ている花が下から上に咲き上がる姿から、別名「ノボリフジ」とも呼ばれています。

 訪れた人たちは花畑を散策しながら、色鮮やかなルピナスをカメラやスマートフォンで撮影したりベンチに座って眺めたりしていました。

 国営武蔵丘陵森林公園のルピナスは、5月中旬ごろまで楽しめるということです。