11月29日(金)のニュース

中山道「御宿場印めぐり」

 埼玉縣信用金庫など5つの信用金庫は、中山道の旧宿場町で御朱印ならぬ「御宿場印」を12月から販売します。

 29日、熊谷市で関係者を招いた記念式典が開かれました。

 式典はかつての中山道の道のりを店内に残す、熊谷市の八木橋百貨店で開かれました。

 「御宿場印」は江戸時代の街道沿いにある宿場町を巡って集める御朱印に似せたもので、地域のにぎわいを作ろうと足立成和信用金庫が2021年にはじめました。

 これまでに、日光街道や東海道、奥州街道などで発行されています。

 12月からは中山道沿いの18の宿場に本店を置く埼玉縣信用金庫や川口信用金庫など5つの信用金庫が協力し、中山道「御宿場印めぐり」を実施します。

 御宿場印は、宿場ごとに異なる18種類のデザインで、御宿場印張も販売されます。

 県内では、さいたま市や上尾市、熊谷市などの観光案内所や百貨店など16か所で購入することができます。

順天堂大学 浦和美園地区の新病院開設 中止を報告

 さいたま市の浦和美園地区に新たな病院を開設予定の順天堂大学の学長が29日、県庁を訪れ、大野知事に病院整備計画の中止を伝えました。

 県庁を訪れたのは順天堂大学の代田浩之学長ら3人です。

 県によりますと、29日の面会では代田学長が建築費の高騰やコロナ禍以降続く、厳しい経営環境などを理由に、病院整備の計画中止を大野知事に報告したということです。

 これを受けて大野知事は大学側に遺憾の意を伝えるとともに、医師派遣については引き続き協力を求めたということです。

 県は近く県議会と県の医療審議会に報告することにしています。

 また、別の病院誘致の可能性や病院の建設予定地の活用方法などについては今後、検討したいとしています。

順大病院 これまでの経緯

 県が誘致を進めてきた順天堂大学の新病院の開設についてこれまでの経緯を振り返ります。

 県は医師不足の解消や病床数の増加を目的に2014年、病院整備計画の公募を決めます。

 公募の条件は▼大学付属病院であること▼医学系大学院を併設すること▼医師確保が困難な地域への医師派遣に協力すること▼2018年3月までに着工することの4つでした。

 そして、2015年3月に順天堂大学の計画を採用しました。

 計画では、2020年度中にさいたま市の浦和美園地区に、病床800床の病院を完成させるというものでした。

 当時、大学は総事業費を「834億円」と試算していました。

 しかし、計画が実現することはなく、2018年には県と大学側が▼開院を3年遅らせ2023年度末をめざす▼用地を無償貸与▼整備費の財政支援は補助率が2分の1以内、とする確認書を交わしました。

 さらにおととし4月、開院時期をさらに遅らせ、2027年とする計画に変更されました。

 しかし、ことし7月、総事業費が当初の2.6倍に膨れ上がり「2186億円」かかることや、開院時期は予定している2027年11月から「20か月遅れる」というメールが大学から大野知事に届きました。

 大野知事は大学に対して、計画を変更する場合は12月2日までに申請するよう求めていました。

 知事が求めた医師派遣で、大学が現在派遣している2人の医師について、それぞれ来年3月と6月の任期を全うさせる意向ということです。

 しかし、そのあとの医師派遣については今後、県と協議するとしていて、医師不足の解消に向けた取り組みの行方が注目されます。

10月の特殊詐欺 去年より39件増の147件に

 ことし10月に県内で確認された特殊詐欺の被害は147件で、前の年の同じ時期と比べて、39件増えています。

 県警によりますと、件数の増加に伴い、被害額も、前の年よりおよそ1億2千万円増え、4億2千427万円となっています。

 手口で最も多かったのは、息子や孫、警察官などを名乗る「オレオレ詐欺」で59件、次いで「還付金詐欺」で45件でした。

 また、ことし1月から10月までに県内で確認された特殊詐欺の被害は1242件でした。

 このうち受け子が必要ない「還付金詐欺」は、319件で前の年の同じ時期から64件増加していて、被害額はおよそ5億1千万円にのぼります。

 県警は、ATMでお金が返ってくることは絶対にないとした上で、電話に出ないことが有効で、留守番電話の設定をすることが重要と注意を呼びかけています。

熊谷で初氷 県内多くの地点で今シーズン一番の寒さ

 29日の県内は、夜間によく晴れ、風が弱かった影響で、県内各地で気温が下がりました。この影響で熊谷では、初氷を観測しました。

 29日の県内は、冬型の気圧配置に加え、夜間によく晴れ、風が弱かった影響で、放射冷却が進み、県内各地で気温が下がり、8か所の観測地点の内、6か所で今季最低を更新しました。

 最低気温は、鳩山で、今季県内最低のマイナス1.5度を記録したほか秩父・寄居でマイナス0.7度、久喜でマイナス0.3度で、寄居、久喜は、今季初めての冬日となっています。

 この影響で、熊谷では初氷を観測。平年より5日遅く、昨年より3日早くなっています。

 一方日中は、鳩山で、17.4度、熊谷で、16.7度、久喜で、16.6度など各地で16度前後となり、11月中旬並みの穏やかな気候となりました。

 また、空気が乾燥しているため、火の取り扱いには十分注意が必要です。

狭山市 休耕田のコスモス見頃

 狭山市の休耕田でコスモスの花が見頃を迎えています。

 狭山市市民会館近くに広がる、およそ3千2百平方メートルの休耕田では、ピンクや白のコスモス30万株以上が見頃を迎えています。

 コスモスは、市内で農業を営む齊藤修司さんが、地域を明るく元気にしようと、後継者不足などの理由で手入れがされなくなった田んぼを借り受け、育てています。

 齊藤さんは15年以上前から自身が所有している田んぼでコスモスを育て、近くの住民を楽しませてきました。

 手入れは、齊藤さん1人で行っていて、秋のコスモス以外にも春はレンゲや菜の花、夏はヒマワリなどそれぞれの季節の花を育てています。

 コスモスは、12月中旬まで見頃ということです。